トレイの製作仕様書作成プログラム 社内で使用するために作成したプログラムを掲載します。このプログラムはケーブルトレイの製作仕様書を簡単に作成するものです。 トレイの強度計算に用いる断面性能 ケーブルトレイは薄板部材を用いる為、日本建築学会の指針「軽鋼構造設計施工指針」に従って 「有効幅」を求め断面性能を算出します。 有効幅の算出には以下の記述があるので それを採用します。 はりの圧縮フランジ b/t≦16 「有効部分は 2縁支持板にあっては その半分ずつを支持縁より、1縁支持1縁自由板にあっては その全部を支持縁よりとるものとする。」 *1= 35.5×t, *2=8×tとなります。 また、トレイのサイド部の有効幅部分に接続ボルトがある場合は、その接続穴を控除する必要があります。(図2) 高さが150mm程度の一般的なトレイの場合、有効断面は図3の様になり、これをもとに断面性能を求めることになります。 鋼板トレイの底面では、大きな面積が有効で無い事と、トレイの高さが大きい場合サイド部の断面の中間に有効で無い部分が出る事に注意してください。 ただし「剛性計算に用いる断面性能は、全断面有効として算定する。」によれば、たわみの計算は全断面を用いることになり、断面2次モーメントIは全断面から別個に計算することになります。
トレイの強度検討に用いる荷重 一般的に、指示される荷重は300kg/mの表記の様に、トレイサイズに関係なく一律である場合が多いのですが、経済設計を考えれば、多少工夫する必要を感じます。そこで上記の荷重は標準仕様の最大サイズのトレイに加わるものであると解釈します。 この考え方によれば、例えば最大サイズが1200mm×150mmであったならば、300mm×150mmのトレイに加わる荷重は (300×150)/(1200×150)×300kg/m(単位荷重)=75kg/m の様に計算できます。 トレイの強度検討 トレイの強度検討は、上記の荷重にトレイの自重を加えた荷重について、等分布荷重をうける単純梁として計算するのが簡単です。 接続ボルトの計算 接続部がサポートのスパンの中央になるとき 接続部に最大の曲げ応力が生じます。接続部のサイド部分で曲げ応力を負担すると、この大きさは上記の最大曲げ応力度の半分になります。 以下の式で検討します。 接続部には上記の曲げモーメントとの他に同時にせん断力も加わっています。上記の力の方向は ボルト位置によって違っていますが、 (安全に見て)以下の式で検討します。 このホームページに掲載されている記事・写真・図表などの無断転載を禁じます。 |